悪性(読み)アクショウ

デジタル大辞泉の解説

あく‐しょう〔‐シヤウ〕【悪性】

[名・形動]悪い性質。たちのよくないこと。また、そのさま。特に、酒色にふけりたがる性質などをいう。
「―な男を、此の内には一日もならぬ」〈浮・禁短気・四〉

あく‐せい【悪性】

たちが悪いこと。特に、病気などの性質が悪く、治療処置が困難なこと。「悪性の風邪」⇔良性

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精選版 日本国語大辞典の解説

あく‐しょう ‥シャウ【悪性】

〘名〙
① 仏語。人の性の三つの種類、三性(さんしょう)(善性・悪性・無記性)の一つ。貪(むさぼ)りなど、悪心、および悪心がおこした一切の悪の行為。
※三帖和讚(1248‐60頃)正像末「悪性さらにやめがたし」 〔八十華厳経‐五八〕
② (形動) (━する) 悪い性質。特に、身持ちの悪いこと。酒色にふけったり浮気をしたりすることや、そのような性質・ありさま。また、その人などをいう。
※評判記・役者評判蚰蜒(1674)藤田皆之丞「むねのあくせうの血をくるはせ、人のかねをばすい膏薬(かうやく)
[語誌]→「あくせい(悪性)」の語誌

あく‐せい【悪性】

〘名〙 (形動)
① 生まれつきの悪いこと。性質の悪いこと。〔世説新語‐忿狷〕
② (事物の)質の悪いこと。価値の低いこと。
※公議所日誌‐九・明治二年(1869)四月「新旧政府にて造り出せし悪性の貨幣而已ならず」
③ 病気などのたちの悪いこと。⇔良性
※病学通論(1849)三「病性区別 重病〈略〉軽病〈略〉善性病〈略〉悪性病〈略〉頑性病」
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉八「頗る悪性の痙攣病にして」
[語誌]「悪性」は「性」を呉音で読むアクショウが仏語由来の語として主に使われていたが、蘭学医書の訳語として漢音読みのアクセイが用いられてから、「良性」の対義語として一般に使われるようになった。

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