リーフデ(英語表記)De Liefde

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リーフデ」の意味・わかりやすい解説

リーフデ
De Liefde

オランダ船。 1598年ロッテルダムの東方貿易会社から東洋貿易振興のため派遣された船団の1隻。 300t。マゼラン海峡を経て太平洋横断中に遭難し,慶長5 (1600) 年豊後臼杵湾の佐志生 (さしう) に漂着。生存者は船長クワケルナック,航海長 W.アダムズ (イギリス人) ,船員ヤン・ヨーステンら 24人であった。この報を聞いた徳川家康はアダムズを大坂に招いて来航の事情,世界の情勢などをたずねた。同船は関東へ回航中暴風雨にあって大破し浦賀で破棄された。船尾にあったエラスムスの像が今日まで伝わっている。同船の漂着はオランダ,イギリスの対日貿易開始のきっかけとなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android