ロルシュの王立修道院とアルテンミュンスター(読み)ロルシュのおうりつしゅうどういんとアルテンミュンスター

世界遺産詳解 の解説

ロルシュのおうりつしゅうどういんとアルテンミュンスター【ロルシュの王立修道院とアルテンミュンスター】

1991年に登録されたドイツの世界遺産(文化遺産)。ロルシュは、同国中西部のヘッセン州にある町。ロルシュの王立修道院が創建されたのは764年、フランク王国カロリング朝(751~987年)時代にさかのぼる。翌765年に聖ナザリウスの聖遺物が収められると、ヨーロッパ各地から巡礼者が訪れるようになった。9世紀に入ると多くの蔵書を有する付属図書館が設立され、修道士学問と修行を行う場として名をはせた。さまざまな特権と多くの領地を得たことから経済的にも潤い、政治的発言力も増して帝国修道院となった。ここにはカロリング朝のルートヴィヒ2世とルートヴィヒ3世が葬られている。また、8世紀末~9世紀初頭に皇帝ルドヴィーコ3世が建造した王の門は、カロリング朝の建造物として貴重である。創建当時の建築様式を良好な状態で今に伝えていることなどが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はAbbey and Altenmünster of Lorsch。アルテンミュンスターとは「古い司教座(司教や大司教が使用するイス聖堂」という意味。

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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