ロンドン通信協会(読み)ロンドンつうしんきょうかい

百科事典マイペディアの解説

ロンドン通信協会【ロンドンつうしんきょうかい】

18世紀末に英国で出現した急進的な改革団体。1792年ロンドンの靴職人トマス・ハーディなどによって職人,中小の商人を主要なメンバーとして結成。その背景には折りから高まっていた議会改革の要求,フランス革命勃発によって触発された人権思想があった。会員同士ならびに各地の同種類の改革団体と情報の交換を行うことを目的にしたため,〈通信〉協会と呼んだ。フランス革命の急進化に合わせて支持者をふやしたが,ピット(小)政権は厳しい弾圧をもって臨み,1799年には団結禁止法を制定したため,協会は壊滅的な打撃をこうむって消滅した。
→関連項目プレース

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世界大百科事典 第2版の解説

ロンドンつうしんきょうかい【ロンドン通信協会 London Corresponding Society】

18世紀末ロンドンに結成された急進主義民衆運動団体。18世紀のイギリスではようやく1760年代ころから議会改革の気運が高まりつつあったが,フランス革命の勃発に刺激され,また,トマス・ペイン著《人間の権利》(1791‐92)に啓発されて,91年以降自然権としての普通選挙権の獲得を目ざす下層商工業者・労働者結社が各地に樹立された。その最も代表的なものがロンドン通信協会で,同協会は92年1月靴職人トマス・ハーディら10名たらずの有志によって発足したが,たちまち組織を拡大し,国内諸都市の改革団体やフランス国民公会とも連携を保ちつつ,民衆の自己啓発・情報交換,さらには議会外改革運動の全国規模への組織化を実践した。

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