ロールス・ロイス[会社](読み)ロールスロイス

百科事典マイペディア の解説

ロールス・ロイス[会社]【ロールスロイス】

世界第2位の英国の航空エンジンメーカー。1906年乗用車の試作をしていたロイス社とフランス高級車の輸入・販売をしていたロールス商会合併により設立。第2次大戦後は優秀なジェットエンジンを開発,これを事業の主体とする。自動車は〈シルバー・ゴースト〉に代表されるように,重厚なスタイル,高性能と安全性で知られ,各国元首用など世界最高級車とされている。他に〈ベントレー〉のブランドがある。1971年経営不振により倒産,英国の国有会社Rolls-Royce Ltd.として再出発。このとき乗用車部門と小型航空機用レシプロエンジン部門は独立し,ロールス・ロイス・モーターカーズ社(1980年ビッカーズ社傘下に吸収合併)となった。1987年民営化。1989年ノーザン・エンジニアリング・インダストリー社を買収し,エネルギー分野にも進出。発電用タービンの製造,発電所システムの開発を手がける。1990年BMWと共同で航空エンジン会社BMW Rolls-Royce GmbHを設立。1995年航空エンジンのアリソン・エンジン会社を買収。2002年12月期売上高57億8800万ポンド。本社ロンドン。1999年9月,ビッカーズ社(大手の防衛電機メーカー)の買収を発表。ロールス・ロイス・モーターカーズは1998年ドイツのフォルクスワーゲン社に買収されたが,2003年以降の〈ロールス・ロイス〉の商標使用権はBMW社が取得した。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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