ヴェルダン条約

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヴェルダン条約」の解説

ヴェルダン条約(ヴェルダンじょうやく)

843年8月,争っていたルイ1世(敬虔王)の3子,ロタール(1世)ルートヴィヒ(2世,ドイツ人王)シャルル(2世,禿頭王)がヴェルダンで締結した条約。これによりフランク王国は,ローヌ,ソーヌ,マース,エスコー諸河以西の西フランク(シャルル),ライン,ウェーゼル川以東の東フランク(ルートヴィヒ),両者の中間地帯ロタールの地の中部フランク,すなわちイタリアプロヴァンスブルグント地方に三分され,フランス,ドイツ,イタリア3国形成の出発点となった。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ヴェルダン条約」の解説

ヴェルダン条約
ヴェルダンじょうやく
Verdun

843年8月,フランク王国の3分割を約束した条約
カール1世(大帝)の子ルートヴィヒ1世の死後,その遺領をめぐり,次子カールと第三子ルートヴィヒとが組んで,帝位を継いだ長子ロタールに対抗。ロタールを841年,フォントネーの戦いで破り,842年シュトラスブルクの誓いによってさらに結束を強め,翌年ヴェルダンで分割条約をロタールに承認させた。この条約で,ロタールは帝位とイタリア・中部フランクを,ルートヴィヒは東フランクを,カールは西フランクをそれぞれ得た。この条約およびメルセン条約は,のちのイタリア・ドイツ・フランスを成立させるきっかけとなった。

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