一夜検校(読み)イチヤケンギョウ

デジタル大辞泉 「一夜検校」の意味・読み・例文・類語

いちや‐けんぎょう〔‐ケンゲウ〕【一夜検校】

江戸時代千両の金を官に納めることで、検校の位を授けられた人。
急に金持ちになること。また、その人。にわか分限ぶげん
米油、さては唐物たうもの薬種の買ひ置き、―になるやうな、どかまうけをすきまして」〈浮・子息気質・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「一夜検校」の意味・読み・例文・類語

いちや‐けんぎょう‥ケンゲウ【一夜検校】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、金千両を官に納めて、にわかに盲官最高の検校の位を授けられた盲人
    1. [初出の実例]「けふははや衣を着かへ香を焼(たき)たしなみふかき一夜検挍〈正直〉」(出典俳諧・犬子集(1633)一四)
  3. にわかに金持になった者。にわか成金。にわか分限(ぶげん)
    1. [初出の実例]「人の気や一夜けんぎゃう今朝の春〈正次〉」(出典:俳諧・続山の井(1667)春上)
    2. 「下着上着もわたり物、かしらは日本胴は唐との襟ざかひ、ちくら手くらの一夜(ヤ)けんぎゃう」(出典:浄瑠璃博多小女郎波枕(1718)上)

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