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成金 なりきん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

成金
なりきん

将棋の駒のうち,歩,香,桂,銀が敵陣に入ると裏返しにでき (成る,成らないは自由) ,金と同じ性能になる。それらの性能的に格の上がった駒を成金という。転じて,一般語として,一朝にして金持になった人をいう。

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デジタル大辞泉の解説

なり‐きん【成(り)金】

急に金持ちになること。また、その人。「土地成り金
将棋で、駒が敵陣に入って金将と同じ働きをするようになったもの。

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百科事典マイペディアの解説

成金【なりきん】

第1次世界大戦中の好景気で大きく儲け,財産を蓄積した人をいう。大戦景気は,化学,機械,金属を中心とする資本の蓄積を飛躍的に高め,空前の投機熱も起こり,成金という言葉を生むようになった。

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世界大百科事典 第2版の解説

なりきん【成金】

将棋で〈歩〉が相手側の陣地に乗り込むと一躍〈金〉に成り上がることからきた言葉で,急に金持ちになること。この流行語ともなったあだ名は,明治末年,熱狂的な株式ブームで一挙に200万~300万円の巨利をつかんだ鈴木久五郎に最初につけられた。そこには,軽蔑と嘲笑がこめられている。〈濡れ手で粟〉のたとえどおり,大した計画ももちあわせないのに成金が大規模に増えていったのは,第1次世界大戦で世界各地で物資の輸入がとだえ日本に物資を求めてきたからである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

成金
なりきん

商品投機や株式投機などで短期間に富の蓄積を行った人。将棋で「歩」が敵陣に入ると「金」に成ることに由来する。第一次世界大戦の好況期に「一夜大尽(だいじん)」とよばれるような急速な富の蓄積を行った事業家がとくに成金(大正成金)として有名。ヨーロッパにおける戦争の影響で重化学工業製品の輸入が途絶したため、船舶、鉄鋼製品、化学製品などの軍需関連物資の需要が高まり、これらの商品を中心に短期間のうちに商品価格が急騰。たとえば銑鉄は1914年(大正3)の平均市価、トン当り49円が18年9月には541円に、船価は5000トン型中古船の戦前価格約30万円が16年には300万円に暴騰したごとくである。
 こうした大戦景気は思惑と投機を助長し、投機で巨利を手にする成金を輩出した。三井物産社員から一挙に大資産家となった船成金内田信也(うちだのぶや)などはその典型である。世界大戦が始まった1914年、内田は三井物産を退社し、資本金2万円、船舶一隻で神戸に内田汽船を開業、石炭輸送や船舶取引にかかわるなどして、開業後わずか3年後に、資本金1000万円、所有船17隻の大事業家となった。16年の内田汽船の株式配当60割という数字は、この間の船成金の巨利の異常さを物語っているといえよう。このような船成金には、ほかに、朝鮮で二度も虎(とら)狩りをしたことから「虎大尽」とよばれた山本唯三郎(たださぶろう)、「泥亀(どろかめ)」とよばれた山下亀三郎(かめさぶろう)などがおり、株成金、鉄成金、鉱山成金なども輩出した。一介の小商人から「百万長者」へとのし上がっていったこれらの成金に対して、庶民は羨望(せんぼう)と嫉妬(しっと)の感情を抱き、『成金問題』(千原伊之吉著)という本が版を重ねたり、新聞の社説に「成金の意義」(1916年2月5日付け『東京日日新聞』)が載るなどして、成金という用語はこの時期の流行語となった。しかし第一次大戦が終結し、大戦ブームが去っていくなかで、とりわけ20年(大正9)3月以降の反動恐慌期には泡のように消えていった成金も多かった。[竹内壮一]
『邦光史郎著『成金の天下』(『日本人の100年 九』所収・1972・世界文化社) ▽梅津和郎著『成金時代』(教育社歴史新書)』

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