一次方程式(読み)イチジホウテイシキ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「一次方程式」の意味・わかりやすい解説

一次方程式
いちじほうていしき

未知数の次数が1である代数方程式をいう。たとえばx、y、zを未知数、a、bなどを定数とするとき、ax+b=0、ax+by+c=0、ax+by+cz=0(ただし未知数の係数はゼロでないとする)は一次方程式である。未知数の個数が1、2などに応じて一元、二元などと形容する。前記の例はそれぞれ一元、二元および三元の一次方程式である。

 一元一次方程式は、式変形によって標準の形ax+b=0になる。この方程式の根(解)は、-b/aである。a≠0の条件を除けば、a=0、b≠0のとき不能または根が存在せず、a=b=0のときは不定または根が無数にある。

 一般に二元以上の複数個の一次方程式において、同じ文字の未知数は同じ値をとるものとするとき、これら方程式の組を連立一次方程式という。たとえば
  ax+by+c=0, a′x+b′y+c′=0
の組は連立二元一次方程式である。これら方程式をともに成り立たせる未知数の値の組を連立方程式の根(解)という。この例でab′-a′bがゼロでないとき、根は1組だけ存在し、ゼロのときは根が存在しないか、または無数に存在する。このことは、二元一次方程式を直線の方程式とみて、グラフ表示すれば直観的に明らかになる。連立一次方程式の解法には等置法、加減法および代入法などがある。また一般の連立一次方程式の根の考察には、行列および行列式の理論が用いられる。

[竹内芳男]

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