一籌(読み)イッチュウ

デジタル大辞泉 「一籌」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ちゅう〔‐チウ〕【一×籌】

《「籌」は勝負を争うときの得点を数える道具一つ数取り
一つのはかりごと。
これを―の末に制する事能あたわざれば」〈漱石虞美人草

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一籌」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ちゅう ‥チウ【一籌】

〘名〙 (「籌」は古代中国で勝負を争うときの得点を数える道具)
① 一つの計画、はかりごと。
※虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一五「彼、此(これ)を一籌(イッチウ)の末に制する事能(あた)はざれば」 〔宋史‐儒林伝四・蔡幼学〕
② (転じて) 技能などが、他の人よりすぐれていること。
※翠竹真如集(1500頃)二「前南禅伯師和尚、室中一籌也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「一籌」の読み・字形・画数・意味

【一籌】いつちゆう(ちう)

勝負に負けるを「一籌を輸す」という。明・喬宇〔嵩山に遊ぶの記〕白鶴に至る。~(客)頂に至ること能はず。予(われ)歸りてみて笑うて曰く、(なんぢ)我に一籌をせりと。

字通「一」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android