デジタル大辞泉
「一通」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ひと‐とおり‥とほり【一通】
- 〘 名詞 〙
- ① 一度通ること。さっと通り過ぎること。
- [初出の実例]「雨にわかに降りいでて〈略〉されど一とをりにてやみぬれば」(出典:竹むきが記(1349)下)
- ② 最初から最後までざっと行なうこと。一回順を追うこと。また、その内容。ひとわたり。いちおう。
- [初出の実例]「石河の女郎の能は、十番を一とをりして、中年寄りて、元雅すべき能也」(出典:申楽談儀(1430)能書く様、その一)
- ③ ( 形動 ) ごく普通であるさま。あたりまえ。世間なみ。尋常。
- [初出の実例]「ヒトトヲリノ人 おほよそ人」(出典:詞葉新雅(1792))
- ④ 一本の道。また、その道一帯。
- [初出の実例]「自神泉龍昇。辻風に小屋破損云々。但土御門一通也」(出典:満済准后日記‐応永二二年(1415)六月二四日)
- ⑤ 一筋。一本。
- [初出の実例]「白けた一通(ヒトトホ)りの烟が蜃気楼のやうに」(出典:重右衛門の最後(1902)〈田山花袋〉六)
- ⑥ 物の一組・一種類。
- [初出の実例]「すき道具〈略〉火ばしはひぼうろくいつれも一とをりかざったよ」(出典:虎明本狂言・磁石(室町末‐近世初))
いっ‐つう【一通】
- 〘 名詞 〙
- ① 全体がまとまって、一続きとなっているもの。
- ② 文書、手紙などの一つ。
- [初出の実例]「泣く泣く一通の状をかいて、広基のもとへつかはす」(出典:平家物語(13C前)一一)
- [その他の文献]〔後漢書‐賈逵伝〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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