一陽(読み)いちよう

精選版 日本国語大辞典 「一陽」の意味・読み・例文・類語

いち‐よう‥ヤウ【一陽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 易でいう陽の気。→一陽来復
    1. [初出の実例]「待来寒食路遙々、自一陽生百五朝」(出典菅家文草(900頃)一・陪寒食宴、雨中即事)
    2. 「寅の刻より一陽きざす。陽はあらはれ陰はかくる」(出典:浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)四)
    3. [その他の文献]〔易経‐繋辞上〕
  3. 冬が去り春が来ること。新年になること。また、逆境のあとに好運が向いて来ること。一陽来復。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「一陽を襲(かさね)正月はやり来て〈清風〉 汝さくらよかへり咲ずや〈芭蕉〉」(出典:俳諧・芭蕉翁古式之俳諧(1685))
    2. [その他の文献]〔杜牧‐冬至日寄小姪阿宜詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「一陽」の読み・字形・画数・意味

【一陽】いちよう(やう)

冬至。唐・杜牧〔冬至の日、京使の発するに遇ひ、舎弟に寄す〕詩 信、初めて雙鯉の去(ゆ)くにひ 他、正に一陽の生ずるに

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