一陽来復(読み)イチヨウライフク

デジタル大辞泉の解説

いちよう‐らいふく〔イチヤウ‐〕【一陽来復】

《易(えき)で、陰暦10月にがきわまって11月の冬至が初めて生じることから》陰暦11月。または、冬至。 冬》
冬が去り春が来ること。新年が来ること。「一陽来復の春」
悪いことが続いたあと、ようやく物事がよい方に向かうこと。「一陽来復を願う」

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とっさの日本語便利帳の解説

一陽来復

陰が陽に返ること。凶事の後には必ず吉事が回ってくる。

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世界大百科事典 第2版の解説

いちようらいふく【一陽来復 yī yáng lái fù】

冬至のこと。また,春の到来や凶事が去って吉事がふたたびもどって来ることをいう。〈一陽生〉ともいうように,《易経》の復(ふく)の卦(か)の最下段に,一陽(は陽,は陰のシンボル)が復(ふたた)び芽生えたことにもとづく。この逆が〈一陰生〉の夏至,《易》でいえば姤(こう)の卦である。この冬至の日,旧中国では仕事を休み,徹夜したり赤豆の粥を作ったり酒宴を設けたりして,万物のよみがえりを祝った。【三浦 国雄】

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大辞林 第三版の解説

いちようらいふく【一陽来復】

〔「易経復卦」より。陰が極まって陽が生ずること〕
冬が去り春がくること。新年がくること。
悪いことが長く続いたあとで、ようやくよい方へ向かうこと。
〔一年を易の十二卦に配当すると、陰暦10月に陰が極まり、11月の冬至に一陽がかえることから〕 陰暦11月または冬至のこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

一陽来復
いちようらいふく

万物の生成を陰と陽の二気に分ける考え方から、冬至をいう。夜を陰、昼を陽として1年を立春から大までの二十四節気に分けると、冬至が陰の極点となる。したがってこの日から陽がふたたび増してくることになる。古くはこの日を一陽来復または一陽嘉節(かせつ)として祝った。冬至と11月1日が重なる朔旦(さくたん)冬至などは、よりめでたいことであった。こうしたことから、春が巡ってくることや、めでたいことがふたたびくることを一陽来復というようになった。[佐々木勝]

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精選版 日本国語大辞典の解説

いちよう‐らいふく イチヤウ‥【一陽来復】

〘名〙
① 陰が窮まって陽にかえること。陰暦一一月または、冬至をいう。《季・冬》
※丱余集(1409頃)下「喩若群陰剥尽、一陽来復
※俳諧・増山の井(1663)一一月「一陽の嘉節 十月は無陽の月也。冬至に一陽来復(ライフク)せり」
② 冬が去り春が来ること。新年が来ること。
※太平記(14C後)四「潜龍(せんりょう)は三冬に蟄(ちっ)して一陽来復(フク)の天を待つ」
③ 悪い事が続いたあと、ようやく好運に向かうこと。
※明徳記(1392‐93頃か)中「一陽来復の天を待、先非を悔て歎申されしかば」

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