七月二十日事件（その他表記）Der 20. Juli 1944

山川 世界史小辞典 改訂新版

七月二十日事件(しちがつはつかじけん)
Der 20. Juli 1944

1944年7月20日に起きた反ヒトラー・クーデタ。ズデーテン危機以来ヒトラーの強引な外交政策に不安を持った一部の軍人と，ナチ支配に反対する民間人グループが合流して，ヒトラーの爆殺とクーデタによる体制打倒を企図したもの。ヒトラーが難を逃れたため失敗した。指導的参加者に貴族出身が多く，政治目標も保守的であったが，ナチス・ドイツ下での唯一の大規模な反ナチ抵抗運動であった。

出典　山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

七月二十日事件
しちがつはつかじけん
Attentat auf Hitler

1944年7月 20日の A.ヒトラー暗殺未遂事件。第2次世界大戦の末期，ドイツ国防軍の高級将校，元外交官，政治家のグループがドイツの政策転換を試みようとして企てた。東プロシアの総統大本営で同志の1人 C.シュタウフェンベルク大佐が革かばんに隠した爆弾を会議用テーブルの下に仕掛けたが，ヒトラーは負傷しただけで死を免れ計画は失敗に終った。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典