七里の渡(読み)しちりのわたし

日本歴史地名大系 「七里の渡」の解説

七里の渡
しちりのわたし

[現在地名]桑名市川口町・船馬町

揖斐いび川の河口西岸にあり、江戸時代東海道渡船場みや宿(現名古屋市)へ海上七里、佐屋さや宿(現愛知県佐屋町)へ河上三里の渡船場である。宮宿への距離をとって七里の渡とよばれた。大永六年(一五二六)連歌師宗長が津島から桑名に渡った際に「此津南北美濃・尾張の河ひとつに落て、みなとのひろさ五、六町、寺々家々数千軒、きこゆる西湖ともいふへし、数千艘橋の下ひろく旅泊の火、星か河辺のなとふることもさなからにそみえわたる」(宗長手記)中世の湊の繁栄ぶりを描いている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android