日本歴史地名大系 「万安港」の解説 万安港ばんあんこう 愛媛県:伊予市灘町万安港[現在地名]伊予市灘町郡中(ぐんちゆう)港の名で知られるこの港は、江戸時代は万安港とよばれ、現在は伊予港という。郡中一帯の米の津出場(積出地)として古くからの要地であり、灘(なだ)町・湊(みなと)町は商業・漁業の町として、また伊予郡・浮穴(うけな)郡の物資の集散地として港をもつ必要があった。風波による難破船救助の拠点としても港が求められた。郡中代官所手代岡文四郎重通は、文化九年(一八一二)波止普請を大洲藩に申請して許可され、安広(やすひろ)川河口の築港工事に着手し、防波堤の築造・修築、港内浚渫など多額の費用と多くの労力をつぎ込み文政六年(一八二三)には波止が一応出来上った。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by