三中全会(読み)さんちゅうぜんかい

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三中全会
さんちゅうぜんかい

中国共産党大会(5年に一度開催)で選出された中央委員と中央委員候補らによる3回目の党中央委員会全体会議。経済運営方針などについて話しあう。中央委員らの1期5年の任期中には、計7回の中央総会が開かれるのが一般的である。一中全会と二中全会は、それぞれ党と政府の人事を決めることを目的とし、三中全会で、新指導部の中長期的な国家運営の基本方針が決められるため、中国の針路を決めるもっとも重要な会議の一つとして注目されている。
 1978年の第11期三中全会では、小平(とうしょうへい)が主導して改革開放路線を決定した。1993年の第14期三中全会では「社会主義市場経済体制」を打ち出し、現在の中国経済の基礎がつくられた。
 習近平(しゅうきんぺい)指導部が主導した2013年11月の第18期三中全会には204人の中央委員と169人の中央委員候補が参加し、中国版NSCとよばれる国家安全委員会や全面的改革深化指導グループの設立などの機構改革が決められた。コミュニケ(公式声明)には「市場原理を重視し、政府関与を縮小する」と民間企業の育成を強調する一方で、「経済における国有企業の主導的な役割を発揮させる」と相矛盾するとも受け取れる表現が盛り込まれ、改革派と保守派の双方に配慮した玉虫色の内容といわれている。[矢板明夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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