三所(読み)サンショ

精選版 日本国語大辞典 「三所」の意味・読み・例文・類語

さん‐しょ【三所】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さんじょ」とも )
  2. 三つの場所。
  3. 神社にまつられている三柱の神。とくに、八幡宮応神天皇神功皇后・比売神(ひめがみ)三神をいうことが多い。
    1. [初出の実例]「としごろ撫で飼ふ龍の駒〈略〉若宮三所は乗りたまひ、慈悲の袖をぞ垂れたまふ」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)
  4. 三つの神社を、たがいに関係のあるものとしてひとまとめにするときの呼称。とくに、熊野の三所権現をいうことが多い。
    1. [初出の実例]「勝れて速きもの〈略〉山より落来る柴車、三所五所に申す言」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)

み‐ところ【三所】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 三つの場所。三か所。
    1. [初出の実例]「水はその山に三所ぞ流れたる」(出典:更級日記(1059頃))
  3. 貴人三人御三方(おさんかた)
    1. [初出の実例]「三所の御心をさまざま思しことわるに」(出典:夜の寝覚(1045‐68頃)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む