三熊野神社(読み)みくまのじんじや

日本歴史地名大系 「三熊野神社」の解説

三熊野神社
みくまのじんじや

[現在地名]大須賀町西大渕

西大谷にしおおや川の西岸に位置する。祭神は伊邪那美命・速玉男命・事解男命。旧県社。横須賀惣絵図(中島家蔵)には小笠山から南に延びる舌状山地の山裾に「三社権現」が描かれている。なお江戸時代は熊野山総社権現(正保郷帳)・熊野山三社権現(国立史料館本元禄郷帳)・三熊野神社(旧高旧領取調帳)・横須賀神社(遠江国風土記伝)などと表記されている。「遠淡海地志」には横須賀社とあり、祭神三座を祀る高松たかまつ(大市姫命、現浜岡町)・小笠社(素盞嗚命、現大東町)・横須賀社(熊野樟日命)新宮那智本宮に例え、大宝元年(七〇一)に当地に遷座したと記す。また同書は「横須賀三社起」を引用して、貞永元年(一二三二)北条泰時から三社領に黒印が与えられ、応仁二年(一四六八)には遠江守護斯波義廉が馬継ぎの宿場と定め、三社市場さんじやいちば(江戸時代の本町)と名付けたとする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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