上ノ原横穴墓群(読み)うえのはるよこあなぼぐん

日本歴史地名大系 「上ノ原横穴墓群」の解説

上ノ原横穴墓群
うえのはるよこあなぼぐん

[現在地名]三光村佐知 上ノ原

山国やまくに川東岸、上ノ原と通称される台地南側斜面上部に立地する。昭和五六年(一九八一)から同六〇年の発掘調査により、八一基の横穴墓が確認された。山国川に向かって小さく開く谷によって南北二支群に分れる。このうち北支群五五基・南支群二四基を調査した。なお南支群は東方に延びる可能性が強く、全体で一〇〇基以上の横穴墓群と考えられる。築造にあたっては明瞭な墓域区画があり、二―四基の横穴墓が五世紀後半から六世紀後半前後まで順次造営されて一支群を形成する。これらの支群は南支群九・北支群一二で構成される。横穴墓の形態は小規模な平入楕円形・隅丸方形・妻入長方形の玄室に短い前庭部をつけるタイプと、やや大型で隅丸方形の玄室(一辺二メートル前後)に六―一〇メートル前後の長大な墓道・前庭部をもつタイプの二者に大別される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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