上山宿(読み)かみのやましゆく

日本歴史地名大系 「上山宿」の解説

上山宿
かみのやましゆく

羽州街道宿場で、ここから米沢街道が分岐する。北の松原まつばら宿(現山形市)、南の楢下ならげ宿と同じ頃に成立したと思われる。元和八年(一六二二)最上氏の改易により、その浪人や坂光秀遺臣の移住により町人町ができ、宿駅が置かれた。問屋十日町とおかまち通の大手門先にあり、先祖は最上氏浪人といわれる原田弾蔵が問屋兼本陣を勤め、土岐氏時代は原田弾十郎と称している。脇本陣は旅籠屋亀屋金右衛門が勤めている。当宿の人馬役は五〇人・五〇疋であるが、実際の定法はその半分の二五人・二五疋であった。寛政年間(一七八九―一八〇一)の定では町方は人足五人・馬一五疋で、残りの二〇人・一〇疋は郷中持になっている(「三宿書上」秦文書)。天保期(一八三〇―四四)には宿勤人足二五人で町方のため馬はなく、大名参勤の場合でも助郷村より人足一〇人・馬一八疋を徴発して間に合せている(「上山問屋原田周蔵書上」佐藤文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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