プリレプ(読み)ぷりれぷ(英語表記)Prilep

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プリレプ」の意味・わかりやすい解説

プリレプ
ぷりれぷ
Prilep

北マケドニア共和国都市。ペラゴニアPelagonija平原北部に位置する。面積1675平方キロメートル。人口5万6900、地区人口10万2300(2003推計)。地区の人口の88.8%をマケドニア人が占める(1994)。トルコに対して戦った伝説的英雄として、この地域の口承叙事詩や伝説の主人公でもあるマルコ・クラルイェビチMarko Kraljevic(1335ごろ―1394)の生誕地。14世紀中葉にプリレプを首都として君主を自称したブカシン王の息子でもある。彼の居城があったことから「マルコの塔の下にある町」とよばれる。古い城塞(じょうさい)は東ローマ帝国時代からのもので11世紀にさかのぼる。第二次世界大戦中にマケドニア共和国で最初の反ファシスト抵抗運動がここから始まったことにも現れているように、市民の気質反骨の精神で知られる。北マケドニア共和国のなかでは有数タバコ栽培地帯で、大理石産業も有名。北マケドニア共和国の貨幣はプリレプで鋳造されている。ミルチョ・マンチョフスキーMilcho Manchevski(1959― )監督映画『ビフォー・ザ・レイン』(1994)はプリレプ近郊で撮影された。

[大庭千恵子]

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百科事典マイペディア 「プリレプ」の意味・わかりやすい解説

プリレプ

マケドニアの中部の都市。肥沃なプリレプ盆地の中に位置する。中世にはこの地方の主要な中心地であった所で,当時に建てられた教会や城が残っている。周辺で栽培されているタバコ,果樹などの集散地で,皮革加工,織物,ブドウ酒製造なども行なわれている。人口6万5400人(2013)。

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