下番(読み)カバン

デジタル大辞泉 「下番」の意味・読み・例文・類語

か‐ばん【下番】

[名](スル)軍隊などで、当番勤務を終了すること。「衛兵下番する」⇔上番じょうばん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「下番」の意味・読み・例文・類語

か‐ばん【下番】

〘名〙
① (━する) 勤務を終えて引き下がること。また、引き下がって休養している期間のこと。非番。⇔上番(じょうばん)
※令義解(718)宮衛「下番須一日程以上行者」
真空地帯(1952)〈野間宏〉三「衛兵下番(カバン)したならば」 〔南宋市肆記‐酒楼〕
② 江戸の各町で雇った名主の事務の補佐役。町入用が嵩(かさ)むため、一般的には町代(ちょうだい)とともに置くことが禁じられていた。
御触書寛保集成‐三九・享保六年(1721)九月「其上所により上番下番常番抔と名付」
江戸幕府の職名。天守、富士見宝蔵などに置かれ、建物の守衛にあたった。
※明良帯録(1814)新益「御譜代場〈略〉御本丸御裏御門番同心 御天守下番 御宝蔵下番 御女中様方伊賀者」
④ 江戸時代、町奉行所の小使。南北各二人ずつおり、年番与力が人選して雇い入れ、若干の給金を与えた。
享保撰要類集(1716‐36)一「其外にも右附札に准じ、可改分は改之、下番にて可被差出候」

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