下魚屋町(読み)しもうおやまち

日本歴史地名大系 「下魚屋町」の解説

下魚屋町
しもうおやまち

[現在地名]福山市いま町・笠岡かさおか

はま(入江)北岸のふな町の北、東西の通りに沿う両側町。東は笠岡町に至り、北は東から鍛冶屋かじや町・深津ふかつ町・米屋こめや町の町筋が続く。水野時代福山城下地図では該当地域に「町家」とあるが町名は記されない。しかし城下町形成時から魚棚が存在し魚問屋が並んでいたという。魚問屋に、城下町形成のとき伊予三島みしま(現愛媛県伊予三島市)から来た三島屋安右衛門があり、その居宅が当町の南側、西の角にあって、「備陽六郡志」に「正徳の比九十歳ほどにて死しけるが、当町は宗休公御城を築せ玉ふ砌よりの町にて、我らが家の二階より西浜の薬師の灯明見へ侍り、笠岡町・寺町などは、はるか後に出来侍りとかたりぬ」とある。


下魚屋町
しもうおやまち

[現在地名]彦根市本町ほんまち三丁目・城町しろまち一丁目

中魚屋町の西に続く両側町。中魚屋町は当町に含まれていたと考えられる。上魚屋町と併せ内町四町の一つで、城下建設前は彦根村の村域であったという。元禄八年大洞弁天寄進帳に町名がみえ、男二三〇・女二一九。安永七年(一七七八)の万留書(彦根市史)によれば年寄・横目三軒のほか町役家四九軒で、別に牢屋下番屋敷地へ召上げられたことで町役免除となった一軒があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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