町役人(読み)まちやくにん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

町役人
まちやくにん

江戸時代,幕府,諸藩の町奉行の支配下で町政運営にあたった役人。身分的には町人で,江戸では町年寄町名主月行事,家持,家主,大坂では惣年寄,町年寄,町代,京都では雑色,見坐,中坐,町代などと呼ばれた。

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百科事典マイペディアの解説

町役人【ちょうやくにん】

町役人(まちやくにん)

町役人【まちやくにん】

〈ちょうやくにん〉とも読む。江戸時代,幕府領・藩領の町方において,町の行政事務に従事した役人の総称で,身分は町人であった。幕府や藩によって任用された町奉行の支配下にあり,その構成や名称は町によって異なる。江戸では町年寄の下に町名主・月行事(がちぎょうじ‖つきぎょうじ)・書役など,大坂では惣年寄の下に町年寄・町代など,摂津堺では惣年寄の下に年寄・月行事などがあった。京都では各町の年寄が互選した月行事・年行事が町政にあたり,ほかに町業務に専念する町代がいた。に通常自宅の一部を執務場所とし,事務補佐のため手代などを雇う場合もみられた。→村役人城下町
→関連項目福知山町会所

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世界大百科事典 第2版の解説

まちやくにん【町役人】

江戸時代,城下町などで町の行政事務に従事する役人の総称。町役人の身分は町人であるが,その管轄範囲や事務の内容によって区別された。まず町全体(総町)を支配する町役人として,江戸の町年寄,大坂の総年寄のような役職がある。彼らは町の筆頭町人として,町奉行のもとで触の伝達をはじめ多様な総町の行政事務に従事し,同時に町の運営に関する各種の諮問・答申も行っている。複数であることが多く,実務の分担や月番交代で業務を行う場合もあった。

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大辞林 第三版の解説

ちょうやくにん【町役人】

まちやくにん【町役人】

江戸・大坂・伏見など幕府直轄の諸都市において、町奉行の指揮を受けつつ民政に携わった町人身分の役人の総称。総年寄(大坂)・町年寄(江戸)から家持いえもち・家主まで上意下達の関係がつくられ、その職制や呼称は都市によって異なった。町役。ちょうやくにん。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ちょう‐やくにん チャウ‥【町役人】

〘名〙 近世、町内の事務を取り扱った役人。江戸、大坂や城下町などで、町奉行の支配のもとに、それぞれの個別の町内の民政にあたった役人。名主(なぬし)・月行事・家主・町年寄(大坂)などがこれにあたる。まちやくにん。町役。
※随筆・翁草(1791)七七「殊に犬を御愛憐有り、町毎に犬小屋を建て、町役人より食物を人並に与へ」

まち‐やくにん【町役人】

〘名〙 狭義には、江戸時代、江戸の町年寄(まちどしより)や大坂の惣年寄など、その城下町全体(惣町)の事務を取り扱った最上位の町人のことをさす。町役(まちやく)とも。広義には、惣町およびその下の個別の町(ちょう)の行政を担った町名主(ちょうなぬし)や町年寄(ちょうとしより)などすべての町人身分の役人を含めた呼称。ちょうやくにん。町役。

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