両端を叩く(読み)リョウタンヲタタク

デジタル大辞泉 「両端を叩く」の意味・読み・例文・類語

両端りょうたんたた・く

《「論語子罕しかんから》物事の首尾・両極をきわめつくす。
「―・いて黒白変化を同一物の上に起こす所が人間融通のきく所である」〈漱石吾輩は猫である

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精選版 日本国語大辞典 「両端を叩く」の意味・読み・例文・類語

りょうたん【両端】 を 叩(たた)

  1. ( 「論語‐子罕」の「有鄙夫、問於我、空空如也、我叩両端而竭焉」による ) 物事の終始本末あるいは両極端をきわめつくして余す所のないこと。〔童子問(1707)〕
    1. [初出の実例]「両端を叩いて黒白の変化を同一物の上に起こす所が融通のきく所である」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉七)

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故事成語を知る辞典 「両端を叩く」の解説

両端を叩く

ものごとをいろいろな角度から究めることのたとえ。

[使用例] 物には両面がある、両端がある。両端を叩いて黒白の変化を同一物の上に起こすところが人間の融通のきくところである[夏目漱石吾輩は猫である|1905~06]

[由来] 「論語かん」に出て来る、孔子のことばから。「自分は物知りだというわけではなく、真剣に質問してくる相手には、『の両端を叩いてくす(その端っこから端っこまで叩いて中身を出し尽くすように、知っていることをすべて答えている)』だけのことだ」と述べています。

〔異形〕両端を尽くす。

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