中妻貝塚(読み)なかづまかいづか

日本歴史地名大系 「中妻貝塚」の解説

中妻貝塚
なかづまかいづか

[現在地名]取手市小文間 中妻

小貝こかい川と利根川の合流点の北側にある独立丘陵の西端に所在。福永ふくえい寺境内および後方に広がる環状貝塚。大正一五年(一九二六)と昭和二年(一九二七)に発掘調査、同四七年と四八年に緊急調査が行われた。ヤマトシジミを主体とする貝塚で、その他オオタニシ、ムラサキガイアカニシサルボウカガミガイハマグリなど一二種類の貝類によって構成され、ヒシクイ、ガン、ハクチョウなどの鳥類、スズキ、マダイクロダイコチボラ、ヒラメ、エイ、コイなどの魚類の骨も発見されている。また骨角器のヤス、モリ、骨鏃、骨針、装身具浮袋の口、エイの尾棘を利用した刺突具、石錘、石斧、磨石、石皿、土偶、耳飾、土製円板などが出土し、人骨二体が発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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