朝日日本歴史人物事典 「中山定親」の解説
中山定親
生年:応永8(1401)
室町前期の公卿。父は権大納言満親,母は伊予守満貞の娘。侍従,阿波権守,蔵人頭,参議などを歴任し,嘉吉1(1441)年権中納言,同3年権大納言となり,文安3(1446)年正二位に叙せられた。永享8(1436)年に広橋兼郷に代わって武家伝奏に補せられ朝廷と幕府間のパイプ役として活動。文安5年6月,出家,法名祐繁。故実家として諸書をよく書き留めており,日記『薩戒記』には朝廷の儀式に関する記事が多く,また武家伝奏の任にあったことから,将軍足利義持,義教期の幕府政治を知るうえで貴重な記録。『新続古今和歌集』にも和歌が入集している。
(小森正明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報