中山定親(読み)なかやま・さだちか

朝日日本歴史人物事典 「中山定親」の解説

中山定親

没年長禄3.9.17(1459.10.13)
生年:応永8(1401)
室町前期の公卿。父は権大納言満親,母は伊予守満貞の娘。侍従,阿波権守,蔵人頭,参議などを歴任し,嘉吉1(1441)年権中納言,同3年権大納言となり,文安3(1446)年正二位に叙せられた。永享8(1436)年に広橋兼郷に代わって武家伝奏に補せられ朝廷と幕府間のパイプ役として活動。文安5年6月,出家,法名祐繁。故実家として諸書をよく書き留めており,日記『薩戒記』には朝廷の儀式に関する記事が多く,また武家伝奏の任にあったことから,将軍足利義持,義教期の幕府政治を知るうえで貴重な記録。『新続古今和歌集』にも和歌が入集している。

(小森正明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中山定親」の解説

中山定親 なかやま-さだちか

1401-1459 室町時代の公卿(くぎょう),歌人
応永8年生まれ。中山満親(みつちか)の子。故実家として朝儀復興につくす。蔵人頭(くろうどのとう),参議などをへて嘉吉(かきつ)3年権(ごんの)大納言となる。正二位。この間永享8年から武家伝奏もつとめた。また和歌所寄人をつとめ,作品が「新続古今和歌集」におさめられている。長禄(ちょうろく)3年9月17日死去。59歳。日記に「薩戒記(さっかいき)」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中山定親の言及

【薩戒記】より

…藤原北家花山院流の公家中山定親の日記。1418年(応永25)から43年(嘉吉3)に至る日次記(7ヵ年欠)と48年(文安5)までの宣下,消息,部類抄などから成る。…

※「中山定親」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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