中山駸馬(読み)ナカヤマ シンマ

20世紀日本人名事典 「中山駸馬」の解説

中山 駸馬
ナカヤマ シンマ

大正・昭和期の生物学者



生年
明治31(1898)年8月23日

没年
昭和42(1967)年1月5日

出生地
高知県吾川郡長浜村(現・高知市)

別名
愛称=オンカン

学歴〔年〕
高知県師範学校本科第一部〔大正8年〕卒

経歴
高知県下の小学校で教鞭を執る。のち福岡県八幡高等女学校・岡山県津山高等女学校・高知県立安芸中学校の教諭を経て昭和21年私立土佐中学校・高校教諭に就任し、理科を教授。峻厳寛容を併せ持つ名物教師として、“オンカン”の愛称で親しまれた。貝類の分類・分布に関する研究を専門とし、日本貝類学会で評議員を務めた。また、31年の「高知新聞」派遣の奄美生物調査団や36年の同新聞派遣琉球学術調査団にも参加。ナカヤマイトカケやナカヤマナガニシモドキなど新種の貝類を10種類も発見したほか、採集した貝類の標本を高知大学理学部に寄贈するなど、学会に裨益するところが大きかった。著書に「土佐産貝類総目録」「四国山脈」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中山駸馬」の解説

中山駸馬 なかやま-しんま

1898-1967 大正-昭和時代の生物学者。
明治31年8月23日生まれ。岡山県の津山高女,高知県の安芸(あき)中学,土佐高などの理科教師をつとめる。高知県内の貝類の研究をすすめ,「土佐産貝類総目録」をあらわす。ナカヤマイトカケなど10種類の新種の貝を発見した。昭和42年1月5日死去。68歳。高知県出身。高知師範卒。著作に「四国山脈」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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