20世紀日本人名事典 「中島多茂都」の解説
中島 多茂都
ナカジマ タモツ
昭和期の日本画家
- 生年
- 明治33(1900)年8月30日
- 没年
- 昭和45(1970)年7月30日
- 出生地
- 静岡県沼津市
- 本名
- 中島 保
- 経歴
- はじめ渡米の志を抱き貿易商館に入社。大正9年勤務先の塩田湖春の紹介で前田青邨に師事し、貿易新聞の図案部に勤務しながら院展に応募する。昭和4年第16回院展に「伊豆の山」が初入選、14年再入選するが、以後落選を繰り返し、戦後に至って開花する。22年「伊豆の玄岳」、23年「丹那」、24年「金時山」、26年「仙石原」と、次々と院展に風景画を発表、いずれも日本美術院賞を受賞した。以後連年院展に出品を続けるとともに、27年日本美術院同人となる。34年評議員。38年第48回院展「長崎三題(崇福寺・眼鏡橋・大浦聖堂)」は文部大臣賞を受賞、代表作となった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報