中嶋嶺雄(読み)なかじまみねお

知恵蔵miniの解説

中嶋嶺雄

日本の政治学者で、現代中国政治研究の第一人者。東京外国語大学名誉教授・元学長、国際教養大学学長、公立大学法人国際教養大学理事長などを歴任した。1936年5月11日、長野県松本市生まれ。マルクス主義に熱中し、東京外国語大学外国語学部中国科に入学。学生運動に尽力し、60年の卒業後、左翼系の研究所である財団法人世界経済研究所に入所。左翼雑誌「現代思想」の編集などをしていたが、マルクス主義に賛同できなくなり、東京大学大学院社会学研究科に入学。当時中国を席巻していた毛沢東思想への疑問から、64年、『現代中国論-イデオロギーと政治の内的考察』(青木書店)を著す。その後、左翼思想から完全に転向する。69年から1年間、外務省特別研究員として香港へ留学。中国の文化大革命が日本で好意的に受け止められているなか、文革を権力闘争と位置づけた論文を多数発表し、81年、『北京烈烈』(筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞。2003年、第19回正論大賞受賞。13年2月14日、肺炎により死去。享年76。

(2013-2-21)

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百科事典マイペディアの解説

中嶋嶺雄【なかじまみねお】

中国学者。長野県松本市生まれ。県立松本深志高校をへて,東京外国語大学中国語科卒業後,東京大学大学院社会学研究科国際関係論修士・博士課程修了。東京外国語大学の学生時代は学生運動に没頭,1960年安保闘争の後運動仲間の香山健一に紹介されて清水幾太郎の現代思想研究会に参加,大学院進学後,次第に革命後の現代中国と毛沢東思想の批判的研究に関心を持つようになる。1965年に東京外国語大学教員に採用され,文化大革命が勃発した中国を訪問した。70年前後は,文化大革命を支持する日本の中国研究者のなかで一貫して文化大革命を権力闘争として位置づける観点から批判的論考を相次いで発表,異色の批評家として注目される。東京外国語大学名誉教授。東京外国語大学学長(1995年―2001年),2004年,日本で初の地方独立行政法人(設立は秋田県)の運営による公立単科大学である国際教養大学の学長に就任,海外との交流能力の開発を重視するユニークなカリキュラムを実践した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

中嶋嶺雄 なかじま-みねお

1936-2013 昭和後期-平成時代の国際政治学者。
昭和11年5月11日生まれ。世界経済研究所所員,外務省特別研究員(香港駐在)などをへて,昭和52年母校東京外大の教授,平成7年学長。15年正論大賞。16年国際教養大学学長。現代中国を研究し,毛沢東の政治と文化大革命を批判した。平成25年2月14日死去。76歳。長野県出身。著作に「現代中国論」「北京烈烈」「香港回帰」など。

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