20世紀日本人名事典 「中村勝馬」の解説
中村 勝馬
ナカムラ カツマ
大正・昭和期の染織家
- 生年
- 明治27(1894)年9月18日
- 没年
- 昭和57(1982)年4月21日
- 出生地
- 北海道函館市
- 学歴〔年〕
- 川端画学校日本画科〔大正2年〕中退
- 主な受賞名〔年〕
- 紫綬褒章〔昭和41年〕,勲四等瑞宝章〔昭和45年〕
- 経歴
- 明治45年上京し、大正2年三越の専属図案家増山隆方に師事、衣裳図案、友禅技法を学ぶ。13年独立して名古屋の松坂屋専属となり友禅衣裳の制作を担当。昭和4年東京の三越呉服店考案部に転じ、「染色逸品会」の出品制作を続けた。18年第1次工芸技術保存資格者の認定を受け、戦時経済統制下でも制作を続けた。戦後は東京友染の復興をはかり、22年から二科会工芸部審査員をつとめ、30年日本工芸会設立に尽力。無線伏せの技法を得意とし、伝統的友禅に現代的な新風を吹き込んだ。30年人間国宝に認定される。代表作に「友禅雲文黒留袖」(33年)、「友禅かがり文訪問着」(37年)など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報