中野犬小屋(読み)なかのいぬごや

日本歴史地名大系 「中野犬小屋」の解説

中野犬小屋
なかのいぬごや

元禄八年(一六九五)に設置された犬の収容施設。江戸期の中野村西部にあたる現中野区中野三―四丁目付近を中心に、西は杉並区の環七通まで及んだという。中野御囲・中野御用屋敷などともよばれた。幕府将軍徳川綱吉が発令した生類憐みの令で保護している犬の収容先が、大久保おおくぼ四谷(現新宿区)などの犬小屋では手狭で収容しきれなくなってきたため中野村に上地を命じ、犬小屋およびその関連施設を設置した。建設当初の中野犬小屋は東西二ヵ所の計一〇万坪の大囲いの中に犬部屋など二九〇棟があり、子犬養育所四九五ヵ所、役人の住居その他を含むと一六万坪の敷地であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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