20世紀日本人名事典 「丸山静」の解説
丸山 静
マルヤマ シズカ
昭和期の文芸評論家
- 生年
- 大正3(1914)年7月12日
- 没年
- 昭和62(1987)年7月2日
- 出身地
- 愛知県名古屋市
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学文学部仏文科〔昭和13年〕卒,京都帝国大学文学部東洋史学科〔昭和18年〕卒
- 経歴
- 風巻景次郎・西郷信綱らと「抒情」を創刊し、昭和18年評論「島木赤彦」で注目され、戦後は中野重治らとともに新日本文学会で活躍。サルトルやメルロ・ポンティに早くから注目したが、のち言語論に傾斜、レビナス、クリステヴァを日本に紹介した他、日本古典文学・演劇・短歌など幅広い分野で評論活動を行った。晩年は言語論から文学理論を作り直す研究に取り組んだが、遅筆のため、神話学者・ジョルジュ・デュメジル、社会学者・ルネ・ジラールなどに関する著書は没後刊行された。43年現象学会設立、55年からは愛知大学教養部教授を務めた。著書に「島崎藤村」「現代文学研究」「はじまりの意識」「現象学の展開」「熊野考」「無限に延びる糸」や、訳書にレビナス「フッサールとハイデガー」クリステヴァ「中国の女たち」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報