丹後地震(読み)たんごじしん

百科事典マイペディア 「丹後地震」の意味・わかりやすい解説

丹後地震【たんごじしん】

北丹後地震とも。1927年3月7日に京都北西部の丹後半島内部で起こった直下型地震マグニチュード(M)7.3。震源の近くでは家屋の全壊率が80%以上。夕食時のため火災による被害も広がった。全体で死者2925人,負傷者7839人,全壊家屋1万2584棟など。この地震では,北北西〜南南東方向で長さ約18kmの郷村断層と,それとほぼ直交する西南西〜東北東方向で長さ約7.5kmの山田断層という,2本の共役地震断層地表に現れた。郷村断層の一部は天然記念物として保存されている。

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世界大百科事典(旧版)内の丹後地震の言及

【地震】より

…1944年の東南海地震(M7.9)と1946年の南海道地震(M8.0)もこの例であるが,このときは南海トラフの東端(駿河トラフと呼ばれる)までは震源域が広がらず,駿河湾から御前崎沖にかけては,安政地震以後破壊せず残っているものと考えられる。内陸部から日本海岸沖合にかけても,M7前後の大地震による災害が比較的多く,昭和年代にも1927年丹後地震(M7.3),1930年北伊豆地震(M7.3),1945年三河地震(M6.8),1948年福井地震(M7.1),1964年新潟地震(M7.5)などが数えられる。特に岐阜県とその周辺は745年(天平17)の天平地震,1586年(天正14)の天正地震,1891年濃尾地震(M8.0)のようにM8前後の巨大地震も起こる。…

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