丹波山(読み)たばやま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「丹波山」の意味・わかりやすい解説

丹波山(村)
たばやま

山梨県北東部、北都留郡(きたつるぐん)にある村。多摩川(たまがわ)の最上流部、大菩薩(だいぼさつ)峠の東北麓(とうほくろく)に位置しており、かつては青梅(おうめ)街道宿場であった。また、天正(てんしょう)~慶長(けいちょう)年間(1573~1615)にかけて黒川金山が栄え、当時は丹波千軒とよばれるほどの大集落があったと伝えられる。山林が村の97%を占め、うち約70%が東京都の水源涵養林(すいげんかんようりん)で、以前は製炭など林業を主業としていたが、最近は過疎化が進んでいる。全域が秩父多摩甲斐(ちちぶたまかい)国立公園に属す。交通は、多摩川下流の奥多摩町に出るのが便利で、東京都との交流が深い。面積101.30平方キロメートル、人口530(2020)。

横田忠夫

『『丹波山村誌』(1981・丹波山村)』


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改訂新版 世界大百科事典 「丹波山」の意味・わかりやすい解説

丹波山[村] (たばやま)

山梨県北都留(きたつる)郡の村。人口685(2010)。県の北東端に位置し,東京都と埼玉県に隣接する。中央部を丹波川が東流し,東端で奥多摩湖に注ぐ。北東に雲取山,南東大菩薩嶺があり,周囲は険しい山地で,山林が村域の97%を占め,うち大半が東京都の水源涵養林となっている。農林業を主体とするが,ワサビ,キノコなどの特産があるほかは不振である。全域が秩父多摩国立公園に属し,丹波渓谷などの景勝地がある。
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