…鷹を肩にのせた人物埴輪があり,《日本書紀》仁徳天皇43年9月1日条には,依網屯倉(よさみのみやけ)で捕獲された鷹について,酒君(さけのきみ)がこれは百済に多くいるクチという名の鳥だといい,馴らして天皇に献上,天皇は鷹狩を行って,このとき初めて鷹甘部(たかかいべ)を定めたとある。このように,遅くとも古墳時代までに朝鮮半島を経て日本列島に入ってきた鷹飼は,軍事的意味をもっていたと思われ,令制で設置された主鷹司は兵部省の被官とされている。鷹,犬の調練を職掌とし,鷹巣を作って鷹を育てるなどのことも行った主鷹司は,放鷹司ともいわれる。…
…また出土品には,関東地方に鷹・鷹匠(たかじよう)埴輪が数例あり,6~7世紀ごろのものとされている。令制では兵部省に主鷹司(放鷹司)がおかれ,天皇をはじめ貴族の遊戯として盛んに行われた。反面,仏教の教化につれ,殺生戒(せつしようかい)により禁令も出された。…
※「主鷹司」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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