久喜藩陣屋跡(読み)くきはんじんやあと

日本歴史地名大系 「久喜藩陣屋跡」の解説

久喜藩陣屋跡
くきはんじんやあと

[現在地名]久喜市中央四丁目

久喜藩米津氏の陣屋跡。貞享元年(一六八四)米津氏三代政武が久喜本くきほん町に陣屋を設け七代通政まで在住し、寛政一〇年(一七九八)七月に出羽国村山むらやま長瀞ながとろ(現山形県東根市)移封されて陣屋は廃された(「寛政重修諸家譜」など)。数次の発掘調査の結果空堀の遺構が発見された。地層等の状況から近世のものと考えられ、「風土記稿」に陣屋跡として「本町ノ内東ニアリ、元ノ領主米津氏世々住セシカ、寛政十年出羽国村山郡長瀞ヘ所替アリシヨリ廃セリ、広七千坪許、四方ニカラ堀ノ跡アリ」と記される米津氏陣屋跡に比定された。明治初期の地租改正時に作製された一筆限地図によると、当地一帯は一筆で表され、南北約一一〇メートル・東西約二一〇メートル、面積は約二万三一〇〇平方メートル・約七千坪となり、「風土記稿」の記述と一致する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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