乗切(読み)のりきり

精選版 日本国語大辞典 「乗切」の意味・読み・例文・類語

のり‐きり【乗切】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 乗りとおすこと。乗ったままであること。のりづめ。
    1. [初出の実例]「供連の儀も省略して乗切(ノリキリ)登城を許され」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉二)
  3. 昔の戦術一つ。敗退する敵勢の中に馬を乗り入れて分散させ追い討つ方法。〔兵法雄鑑(1645)三六〕
  4. 大河などを騎馬、船などで押し渡ること。
    1. [初出の実例]「三幕目には筋の連絡なく忽然と琵琶湖の乗切をつけて」(出典:腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風〉一六)

のっ‐きり【乗切】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「のりきり(乗切)」の変化した語 ) 舟などにのって一気にのりきること。〔書言字考節用集(1717)〕
    1. [初出の実例]「馬に騎(のら)ずして猪の牙(き)に乗り、のっきりの身の捻りに妙を得給ひ」(出典:滑稽本・指面草(1786)小)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「乗切」の解説

乗切
のりきり

歌舞伎浄瑠璃外題
初演
明治29.9(静岡・若竹座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android