乗国寺(読み)じようこくじ

日本歴史地名大系 「乗国寺」の解説

乗国寺
じようこくじ

[現在地名]結城市結城 上小塙

見竜山と号し曹洞宗。本尊釈迦如来。もとは福厳ふくがん寺といい、宝徳元年(一四四九)に結城持朝が松庵宗栄を招いて建立したと伝える(乗国寺由緒覚)。持朝は法名を福厳寺殿聖雄天英大禅定門というが、嘉吉元年(一四四一)結城合戦で戦死しているので、福厳寺は持朝のために建立された寺というべきであろう。

ところが永享一二年(一四四〇)九月の足利義教御内書(上杉家文書)に「於結城館福厳寺口、越後国人等致合戦、討死手負及数輩之条、尤神妙也」とあり、これ以前に福厳寺があったことは確実で、場所は結城城東方の宮の下みやのしたの庚申塚付近と想定される。


乗国寺
じようこくじ

[現在地名]福井市御幸一丁目

あら川東岸にある。白竜山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。嘉吉元年(一四四一)結城合戦で討死した結城持朝の法号によって、結城ゆうき(現茨城県結城市)に創建された福厳ふくごん寺が当寺の前身で、開山は松庵宗栄という。文明一三年(一四八一)結城氏広の死後、法号に従って現寺号に改称した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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