九献(読み)クコン

デジタル大辞泉 「九献」の意味・読み・例文・類語

く‐こん【九献】

杯を三献(3杯)ずつ三度差すこと。祝儀などでの正式作法三三九度さんさんくど
「も一つ参れしうと殿、三三さんさん―重なれば、後は酒宴余りにて」〈狂言記・吟じ聟〉
酒をいう女房詞

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「九献」の意味・読み・例文・類語

く‐こん【九献】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 杯を三献(三杯)ずつ三度さすこと。婚儀などでの正式の作法儀礼。三々九度の儀。また、そのような正式の作法にのっとった宴。
    1. [初出の実例]「河魚析浪、薦九献於壇場」(出典:本朝文粋(1060頃)三・立神祠〈三善清行〉)
    2. 「さんさん九こんかさなれば、のちはしゅゑんのあまりにて」(出典:狂言記・吟聟(1660))
  3. 酒をいう女房詞。
    1. [初出の実例]「世の常ならず白き色なるくこんを、時々願ふことの侍るを」(出典:とはずがたり(14C前)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「九献」の読み・字形・画数・意味

【九献】きゆうけん

献酬

字通「九」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android