余り(読み)アマリ

デジタル大辞泉 「余り」の意味・読み・例文・類語

あまり【余り】

[名]
使ったり処理したりしたあとになお残ったもの。残り。余剰。「余り布切れ」「シチュー余りを冷凍する」
割り算で割り切れずに残った数。
(感情などを表す連体修飾語を上に付けて副詞的に用いる)程度がはなはだしくて引き起こされた結果として。「うれしさの余りに涙が出る」「案件成立を急ぐ余り委員会が混乱した」
[形動][文][ナリ]
程度のはなはだしいさま。予想を超えているさま。「値段が余りに高い」「余り剣幕に恐れをなす」
話にならないほど度が過ぎてひどいさま。あんまり。「余り仕打ちに怒る」
[副]
度を越しているさま。過度に。あんまり。「余り勉強するとからだを壊すよ」
(あとに打消しの語を伴って)特に取り立てていうほどでないさま。それほど。あんまり。「余り出来はよくない」
[接尾]
数量を表す語に付いて、それよりも少し多い意を表す。以上。「百名余りの従業員」
(「余り」のあとにもさらに数詞がきて)その数にあとの数だけ余分に加わっているという意を表す。
二十日はつか―八日。よもすがら雨やまず」〈土佐
[類語](1残り残余残部残物余剰剰余余分余計余裕端数おこぼれはした半端ざん・/(1度外れけた外れけた違い極度異常法外篦棒べらぼう途方もない途轍とてつもない/(1過度にやたらにむやみに無性にむやみやたらめったやたらめったやみくも無下に後先なしみだり無謀無鉄砲めくら滅法盲目的後先見ず向こう見ず命知らず破れかぶれやけ自暴自棄ふてくされるやけくそやけっぱち自棄捨て鉢八方破れ無軌道放埒ほうらつ放縦放逸奔放野放図勝手次第好き勝手ほしいまま切実切切痛切つくづくつらつらひしひししみじみこころからしんから心が動くこよなくぞっこんじいん度外れめっぽう途方もない途轍とてつもない桁違い過度すごくひどいはなはだこの上ないとても特別ことさらひたすら/(2大してさほどさしてさまでそうそれほどそんなにさしたる満更まんざら必ずしもあながち一概にそのようそうしたそういうさようさもさもさもしかなかなか取り立てて別段さのみさしもこれほどどれほどいかほど何ほどそれくらいこれくらいこのくらいこればかり

あんまり【余り】

《「あまり」の撥音添加》
[形動]あまり」に同じ。「余り言葉に腹を立てる」「このまま帰れとは余りだ」
[副]
あまり1」に同じ。「余りうれしくて涙が出た」
あまり2」に同じ。「余りいい話ではないが」

まり【余り】

[接尾]あまり2」に同じ。
「七つぎの御代にまわへる百箇ももち―十の翁の舞奉る」〈続後紀

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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