亀甲獣骨(読み)きっこうじゅうこつ

山川 世界史小辞典 改訂新版 「亀甲獣骨」の解説

亀甲獣骨(きっこうじゅうこつ)

中国古代の占卜(せんぼく)は亀の腹甲(まれに背甲)や獣骨(特に肩胛(けんこう)骨)を焼き,表面に生ずる割れ目によって吉凶を判断した。獣骨(主に鹿,羊,牛)の使用は,竜山(りゅうざん)文化期に始まり,殷(いん)王朝では大体牛骨,亀甲を使った。その後もこの占卜法は各地に認められるが,卜辞(ぼくじ)(甲骨文字)を刻んだ亀甲獣骨は主として殷墟(いんきょ)出土による。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「亀甲獣骨」の解説

亀甲獣骨
きっこうじゅうこつ

殷 (いん) 代に占いに使った亀の腹甲や牛・羊・鹿などの肩胛骨 (けんこうこつ)
裏側に細い燃えている棒をおしあて,熱で表面にできる割れ目の線によって吉凶を占った。殷代後半にはこれに占った内容を記録した。それを甲骨文・卜辞 (ぼくじ) などと呼ぶ。漢字起源で,文は祭祀軍事天象田猟豊凶・王の交代を記録した。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android