日本歴史地名大系 「二ノ井」の解説 二ノ井にのゆ 滋賀県:犬上郡多賀町二ノ井近世、犬上川左岸の現甲良(こうら)町金屋(かなや)の地先に取水口を設けた井堰。設置時期は未詳だが、一(いち)ノ井のすぐ下流にあり、現多賀町の猿木(さるぎ)・大尼子(おおあまご)・敏満寺(びんまんじ)の三村を灌漑、三村を二ノ井郷とよんだ。集水は幅二〇間の底樋や深堀を設けて行ったが、いずれも犬上川から直接ではなく、一ノ井の漏れ水を利用する形になっている。配水は井郷三村それぞれ水番が定められ、猿木番は明け六つから一二時間、大尼子番は四時間、敏満寺番は一番から六番まで、合子(ごし)という時間を計る道具で各八時間ずつの四八時間、すべて六四時間で一巡、八日間で三巡し、九日目にまた明け六つから始める。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by