朝日日本歴史人物事典 「二条院」の解説
二条院
生年:万寿3.12.9(1027.1.19)
平安中期の女院。後一条天皇と藤原道長の娘威子の皇女。名は章子。2歳で内親王となり,5歳で着袴と同時に一品,准三宮となる。一時は敦良親王(後朱雀)との結婚も考えられたが,長暦1(1037)年に東宮親仁親王(後冷泉)の妃となった。夫の即位とともに女御,永承1(1046)年中宮となる。治暦4(1068)年皇太后,翌年太皇太后。承保1(1074)年院号宣下。天皇の母ではない女院の初例である。また皇女は通常不婚で通すが,この時期,二条院のような天皇家内の結婚が多く,政治史のうえで注目される。
(中込律子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報