二酸化炭素固定(読み)ニサンカタンソコテイ(その他表記)carbon dioxide fixation

デジタル大辞泉 「二酸化炭素固定」の意味・読み・例文・類語

にさんかたんそ‐こてい〔ニサンクワタンソ‐〕【二酸化炭素固定】

炭酸同化作用

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二酸化炭素固定」の意味・わかりやすい解説

二酸化炭素固定
にさんかたんそこてい
carbon dioxide fixation

空気中の二酸化炭素 CO2を生物的,化学的,物理的な手法を使って化合物に変換したり,吸着させたりしてとどめおくこと。炭酸固定ともいう。生物的固定は,植物が光合成によって CO2を吸収し,有機物に転換することをさす(→炭酸同化作用)。化学的固定は,CO2溶液などと化学反応させることで吸収し,分離回収することなどをさす。物理的固定は,ゼオライト活性炭などの吸着剤に接触させて吸着させ,分離回収することなどをさす。CO2による温室効果が懸念されることから,特に化学的・物理的な固定は,回収した CO2を有用な化学物質に変換する工程と組み合わせて行なわれることが多い。たとえば,回収した CO2触媒を用いて還元し,メタノールエタノールエタンメタンなどに変換して,有効利用する。また植物の機構をまね,CO2を有機物へと変換する人工光合成などの研究も行なわれる。

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