五六閘門(読み)ごろくこうもん

日本歴史地名大系 「五六閘門」の解説

五六閘門
ごろくこうもん

[現在地名]穂積町祖父江そぶえ

五六川のさい川への落口に、長良川からの逆水止めに設置した閘門。牛牧うしき閘門とも称した。五六川は犀川に合流後、すぐ長良川に注いだため、長良川が増水すれば五六川はあふれ、中山道以南一帯は水損を繰返した。寛延二年(一七四九)本田代官となった川崎平右衛門定孝は、度重なる水災に疲弊した村々の救済のため、村民を指導して一二ヵ村(十七条・十八条・十九条・内野新田・牛牧・下本田・只越・別府・上橋本・柳一色・祖父江・野田新田・野白新田)に、連合して五六川に閘門を設置することを幕府に嘆願させた(宝暦三年「牛牧輪中門樋并新堤普請願」牧野文書)。しかし五六川上流、長良川下流の村々の反対も強く許可が得られなかった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典 日本の地域遺産 「五六閘門」の解説

五六閘門(別名牛牧閘門)

(岐阜県瑞穂市牛牧)
推薦産業遺産指定の地域遺産〔32号〕。
人造石工法で改築され、類似する逆水留樋門(洪水逆流防止のための排水樋門)の施設県内になく、県内現存唯一の貴重な人造石構造物。建造は1907(明治40)年頃と推測されている

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

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