人工流産(読み)ジンコウリュウザン

百科事典マイペディアの解説

人工流産【じんこうりゅうざん】

妊娠第22週未満の時期の人工妊娠中絶母体保護法指定医が母体保護法の規定に適応すると認めた場合以外には許されない。ただし,母体の生命に危険が及ぶ際の緊急避難処置はこの限りではない。方法には薬物的,器械的,手術的などがあり,併用もされる。手術的方法が最も確実であるが,子宮壁穿孔(せんこう),出血,細菌感染などの危険がある。妊娠月数が増すほど危険が多くなる。中絶後感染症にかかると卵管の閉塞(へいそく)を起こしやすく,これが不妊症の原因になることもある。まれに次回の妊娠時に子宮外妊娠,胎盤異常のための難産などの障害が起きたり,習慣流産となりやすいので,中絶の適応条件がある場合は,あらかじめ受胎の阻止が望ましい。
→関連項目流産

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典内の人工流産の言及

【妊娠中絶】より

…妊娠中絶の時期が妊娠24週未満の場合は流産といい,37週未満から24週以上の場合は早産といっている。24週未満の流産では胎児が母体外に娩出されても未熟で小さく生命を保持することができないので,人工妊娠中絶(人工流産)はこの期間内のみに実施される。しかし母体に重篤な疾患が合併して緊急に妊娠を中絶しなければならないとき,あるいは妊娠の継続によって胎児死亡を招く危険があるときは人工早産が行われることがあるが,これは母体保護法にいう人工妊娠中絶には含めない。…

【流産】より

… 以上のほか流産の経過や症状により,頸管流産,感染流産,完全流産などの名称が用いられている。さらに流産の様式により,妊娠が自然に中絶し流産するものを自然流産,人工的に妊娠を中絶し流産させるものを人工流産と呼ぶ。なお連続3回以上流産を繰り返すものを習慣流産という。…

※「人工流産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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