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妊娠中絶 ニンシンチュウゼツ

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デジタル大辞泉の解説

にんしん‐ちゅうぜつ【妊娠中絶】

人工妊娠中絶

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百科事典マイペディアの解説

妊娠中絶【にんしんちゅうぜつ】

妊娠が自然または人工的に中絶されること。妊娠第22週未満の場合を流産,第22〜37週未満の場合を早産という。人工早産は母体・胎児の危険を除くためだけに行われるが(医学的適応),人工流産母体保護法の規定に適応する場合も認められる。
→関連項目家族計画シングル・マザー多胎減数中絶手術

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世界大百科事典 第2版の解説

にんしんちゅうぜつ【妊娠中絶】

妊娠は最終月経第1日から起算しておよそ280日(40週)で分娩に移行するのが正常であるが,その途中の時期になんらかの原因で胎児およびその付属物が母体外に排出されることをいう。妊娠中絶には,自然に分娩に至る自然妊娠中絶と,人工的に分娩に至らしめる人工妊娠中絶とがある。妊娠中絶の時期が妊娠24週未満の場合は流産といい,37週未満から24週以上の場合は早産といっている。24週未満の流産では胎児が母体外に娩出されても未熟で小さく生命を保持することができないので,人工妊娠中絶(人工流産)はこの期間内のみに実施される。

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大辞林 第三版の解説

にんしんちゅうぜつ【妊娠中絶】

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

妊娠中絶
にんしんちゅうぜつ

人工妊娠中絶」のページをご覧ください。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

妊娠中絶
にんしんちゅうぜつ

妊娠の持続が中断され、子宮内容が排出されることで、自然妊娠中絶と人工妊娠中絶に分けられるが、普通は人工妊娠中絶をさす場合が多い。また、その時期からは妊娠24週未満の場合を流産、24週から37週未満の場合を早産というが、流産の場合は胎児が娩出(べんしゅつ)されても生命を保持することは不可能で、人工妊娠中絶はこの期間内に行われ、人工流産、人工中絶ともよばれる。すなわち、人工妊娠中絶は胎児の生命を絶つ目的で妊娠を中絶させるわけで、それぞれの国の法規に従って行われる合法的流産と、それによらない非合法的流産とに分けられ、非合法的流産は堕胎あるいは犯罪流産ともよばれる。一般に人工妊娠中絶という場合は合法的流産をさし、日本では母体保護法(かつての優生保護法)によって規制されている。[新井正夫]

人工妊娠中絶

医学的には妊娠11週までの初期人工妊娠中絶と、それ以後の中期人工妊娠中絶とに分けられ、それぞれ中絶手術の方式を異にしている。すなわち、妊娠初期には、まず頸管(けいかん)拡張器によって子宮頸管拡張術を行い、次に掻爬(そうは)術によって子宮内容を除去し、胎児その他の子宮内容を残らず掻(か)き出してしまうわけで、単に掻爬ともいうが、妊娠していない子宮内膜を掻き出す子宮内膜掻爬術に対して子宮内容除去術とよばれる。妊娠中期になると、胎児も大きく成長し骨格も硬くなってくるので、分娩誘発法に準じて流産をおこさせる方法がとられる。この場合は約1週間の入院が望まれ、時間をかけてラミナリア桿(かん)を用いて頸管を徐々に開大させ、メトロイリンテルとよばれるゴム製の袋を子宮腔(くう)内に挿入し、生理的食塩水でこれを膨らませて牽引(けんいん)を行い、子宮収縮薬のプロスタグランジンを点滴静注する方法などが行われる。
 なお、妊娠24週以降において妊娠の持続が母体の生命に危険を招くようになった場合には、緊急避難行為として人工妊娠中絶を実施することがあり、人工早産とよばれる。この場合は母体保護法の規制は受けないが、早産児の生命の保持に対して最大の努力が続けられるわけである。[新井正夫]

中絶が受けられる場合

すべて母体保護法によって規定されている。まず人工妊娠中絶を行う医師についての規制があり、都道府県の区域を単位として設立された社団法人である医師会の指定する医師(指定医師)以外の者が行った場合は、堕胎とみなされて処罰される。この指定の基準は、日本医師会が都道府県の医師会に示している。また、中絶が受けられるのは、(1)妊娠の継続または分娩が身体的または経済的理由によって母体の健康を著しく害するおそれのある場合、(2)暴行や脅迫によって、または抵抗もしくは拒絶することができない間に姦淫(かんいん)されて妊娠した場合、となっており、医師は本人および配偶者の同意を得て行うことが原則となっている。実際には(1)の条件を拡大解釈して行われる場合がほとんどである。[新井正夫]

中絶後の障害と摂生

人工妊娠中絶はしばしば安易に行われ、それに伴う障害が軽視されやすいが、その後の妊娠の際に自然流産や子宮外妊娠、頸管無力症などが多くみられるので、慎重に行う必要がある。また、手術当日そのまま遠路を歩いて帰宅したり、休養を十分にとらない人もあるが、乱暴なことである。技術的にもむずかしいものであるからこそ、とくに指定医制を設けているわけで、さらにこれを繰り返すことは母体の健康にも悪影響がいつかは出てくるおそれもある。手術はなるべく妊娠初期に受けるのが望ましく、たとえ早期に手術をしても母体には妊娠性の変化がおこっており、手術後の子宮内には傷が多くできているわけで、小規模の出産と考えて少なくとも1週間は安静と清潔を守るよう心がける必要がある。[新井正夫]

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世界大百科事典内の妊娠中絶の言及

【搔爬術】より

…搔爬とは,体表面または体腔表面の軟組織を“かきとる”ことをいうが,一般に搔爬術といえば,子宮腔内面を鋭匙(えいひ),鈍匙などでかいて,子宮腔内容,内膜などをかきとり除去する手術をさす。不正出血時に内膜の変化をみて診断するための診査搔爬もあるが,一般的には妊娠初期の人工妊娠中絶の意味にとっていることが多い。すなわち妊娠子宮内容を胎盤鉗子などで除去し,その後に子宮腔内に残った卵膜,胎盤片などをキュレット(鋭匙,鈍匙)などでかいて手術を完了する。…

【堕胎】より

…〈おろす〉〈おとす〉〈はっさんする〉などとも称し,古くから行われていた。本来的にはすべての人工妊娠中絶が含まれるが,現代の日本では,母体保護法にもとづいて医師が行う人工妊娠中絶は堕胎には含めず,それ以外の非合法のものだけを意味すると解されている。また,妊娠の中断を目的とした胎児の殺害も堕胎に含まれる。…

【母体保護法】より

…母性の生命健康を保護することを目的とし,不妊手術,人工妊娠中絶および受胎調節の実地指導について定める法律。1996年の改正で優生保護法から母体保護法へと改称された。…

※「妊娠中絶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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