人生は夢(読み)ジンセイハユメ(その他表記)La vida es sueño

デジタル大辞泉 「人生は夢」の意味・読み・例文・類語

じんせいはゆめ【人生は夢】

原題、〈スペインLa vida es sueñoカルデロンによる哲学的戯曲。1635年の作。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人生は夢」の意味・わかりやすい解説

人生は夢
じんせいはゆめ
La vida es sueño

スペインの劇作家カルデロン・デ・ラ・バルカの戯曲。 1635年執筆。人間の自由意志宿命葛藤を軸に,人間は動物的な本能を押えて理性に従い,現世における堕落と悪を避けると同時に,信仰によって来世栄光を得るように心がけねばならぬと説く,寓意的な戯曲。スペインの黄金世紀のみならず現代にいたる全ヨーロッパ演劇中の傑作とされ,特に大がかりな装置や荘厳で流麗な文体,あるいは主人公の特異な性格などによってバロック演劇の典型といわれている。

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世界大百科事典(旧版)内の人生は夢の言及

【カルデロン・デ・ラ・バルカ】より

…これらの作品は,初め町なかの〈コラール〉と呼ばれる劇場で上演されたが,1640年に最新の設備を誇る王室劇場が完成すると,そのほとんどがここで上演された。歴史に題材を求め,王によって擁護される平民の名誉を描いた《サラメアの村長El alcalde de Zalamea》(1643),哲学的戯曲の最高作と見なされている《人生は夢La vida es sueño》(1635),宗教的な《すばらしい魔術師》(1637),夫婦間の貞操観念を扱った《己(おの)が名誉の医師》(1635)などが代表作である。またカルデロンは,聖体の秘跡に関するテーマを扱った一幕物の聖餐神秘劇の第一人者でもあった。…

※「人生は夢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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